整体院には玄関すぐに部屋がある間取りがオススメ
私は施術室と生活空間は完全に分離するべきだという考えです。ですからワンルームは無しです。不可能とは言いませんがかなりやりにくくなると思います。
ですので基本的には2DK以上の間取りをオススメしています。私が開業したときも2DKのアパートでした。その時の間取りは下の図のようになります。
【間取りの図】
この物件はサラリーマン時代から住んでいた部屋でしたが、偶然にも自宅で整体院をするにはベストな間取りだったのではないかと思います。
私がベストだと感じた理由は次の2点です。
- 玄関からは行ってすぐに施術室がある
- リビングなど居住空間を通らずにトイレに行ける
たまに玄関を入るとすぐにリビングやキッチンがあり、そこを通らないと他の部屋に行けない間取りがあるます。こういうところを避けるべき理由はこの記事の最後に書きますが、少し考えても毎日リビングやキッチンをキレイに片付けておくのは大変ですよね。同居の家族がいたら尚更です。
また、キッチンやリビングなどの生活空間を通らないとしても、玄関から長い廊下を歩いていく必要がある間取りも避けた方が無難です。特に初診の患者さんだと、いきなり他人の家の奥まで入っていくのは怖さがありますからね。
トイレに関してもあまり利用頻度は高くないですが、施術室を出てすぐのところにある方がこちらも患者さんもストレスがなくてよいです。
私は今は引っ越して1戸建ての家で整体をやっていますが、実はこの物件はトイレがこの条件に当てはまっていません。リビングの真ん中を通るわけではないのですが、リビングが丸見えになる通路を通る必要があります。
たまにトイレに行く人がいるので、リビングの見える範囲は片付けておく必要がありますし、患者さんもトイレの気軽に行きにくい雰囲気になってしまっています。それが今の物件の一番の不満です。
この物件を選んだ当初はあまり気にしなかったのですが、最初のアパート時代と比べるとやはり不便というか気を遣う事が増えてしまいました。
その経験も踏まえて、トイレ+1部屋が玄関を入ってすぐの区画にある物件を強くオススメします。
整体院に必要な施術室の広さ・タイプは?
玄関から入ってすぐの部屋がよいと書きましたが、広さも重要です。
私が開業したアパートの部屋は6畳でした。ベッドやマットを置いてデスクを1個置くと部屋は結構一杯になります。ストレッチなどのエクササイズを指導するためのスペースがギリギリ作れるぐらいの状態でした。
ですから、6畳以下はかなり厳しいと思います。
今の施術室は11畳ぐらいあるのでかなりゆとりをもってレイアウトできています。これぐらいあるとエクササイズの指導がありやすいです。
あと、洋室か和室かですが、これはあなたの整体院のコンセプトや手技によって変わってきます。
ベッドを使う手技の場合や強いこだわりがない場合は洋室を選んでおいた方が無難です。畳は管理が大変ですしベッドを置くと傷みますからね。施術室の雰囲気も洋風の方が病院ぽい感じが出てよいかなと思います。
とはいえ、純和風の整体でいく!とかマットレスや布団で施術をする場合は畳を選ぶべきでしょう。
施術室と居住空間と分けた方が良い理由
私が施術室と居住空間をできるだけ分けるべきだ主張する最大の理由は次の2つです。
- 先生としての威厳を保つ
- 患者さんに特別な空間だと思ってもらいたい
私たち整体師は患者さんからは先生として見られますから、信頼してもらうためにそれなりの威厳が必要です。誤解を恐れずに書くと威厳のある先生を演じなければなりません。
そうすると、気が抜けたプライベートの状態を見られるのはあまり良いことではないわけです。リビングや生活空間を常に片付けてキレイにしておくことはかなり大変ですからね。一緒に住む家族がいれば尚更です。
雑多なリビングを通過したときに
「整体の時はあんなにキッチリしてそうなのに、プライベートはこんなにルーズなの・・・」
と思われると威厳が無くなってしまいます。
何回か来てある程度人間関係ができた患者さんの場合、逆にそういうプライベートな面を見せるとより親密度が増すということもあります。しかし初診の患者さんにはこれでは威厳のある先生と見られず、最初の信頼が得にくくなるだけです。
また、それと似たような話になりますが、患者さんが整体に来るということは非日常の体験をする場に来るということでもあります。
「特別なところに来た」という気持ちを患者さんにもってもらうことはリピートにつながるだけでなく、実際の整体の効果を高める役割もあります。実際に人の痛みの感じ方は雰囲気でかなり変わるものですからね。
それが、生活感丸出しのキッチンやリビングを通るとどうでしょう?普通の感覚なら全然特別間を感じられませんよね。
もちろん、上で書いたマイナス面は施術内容やトークでいくらでもフォローできます。しかし、わざわざマイナスの印象からスタートする必要は無いですよね。
物件の選び方一つで変えられるのですから、是非この点にはこだわって欲しいです。